2021年05月19日
ヒラスズキ奮闘記 完結編
サイズはともかく、ようやく「ヒラスズキを釣る」という目的を果たした私。
寝不足もあってか謎の多幸感に苛まれつつ、その後はお決まりの室戸周辺ウロウロ。
サーフ、磯場、漁港。どこでも釣れそうで、どこでも釣れない
寝不足もあってか謎の多幸感に苛まれつつ、その後はお決まりの室戸周辺ウロウロ。
サーフ、磯場、漁港。どこでも釣れそうで、どこでも釣れない
ウロウロしっぱなしで迎えた翌朝マヅメ、暗いうちから例のサーフで粘るも無反応。
もう少し明るくなるまで寝てよう、と砂浜に一人うずくまってると不意に声をかけられた。顔を上げるとそこには二人のアングラー。
話を聞いてみるとヒラメ狙いだそうで、サーフ側に入っていった。
引き続き昨日釣れた流れ込みをしばらく攻めるも、反応がない。薄明るくなるまでやってみたが、どうも昨日とは雰囲気が違う。
今からサーフ側に入るのもなんとなく気が引けるし、前回から気になってた磯場へ移動することに。
移動直前、ヒラメ狙いのアングラーに訊いてみた。
「ここってヒラメ釣れるんですか?」
「ここは結構実績ありますよ、流れ込みやシモリがあって・・・入ってきてたらアツいっす」
そういえば前回ここで出会った謎の親切アングラーさんもヒラメ狙いだったな・・・
移動先の磯場は特に何も起きず、昼間は例のごとくあちこちウロウロして夜に再び、いや、みたび、例のサーフへ。
波が1mくらいあり、荒れ気味のナイトサーフ。点在するシモリ際のサラシを中心に攻め続けること数時間。
フィッシャーマンズ・ハイをとうに通り越し、それでもひたすら投げ続けているうち不意に訪れた、海と夜空しかないこの世界との一体感。
魂の浄化。
修行のような釣りには慣れている。だけどここまで真剣になったのは初めてかもしれない。
ヒラスズキを、釣りたい。その一心でやってきて、今もこうしてルアーを投げている。
今回一応小さいのは釣れた。でもやっぱり、ヒラスズキといえるサイズを釣りたい。
ハマチ、タチウオ、ヒラセイゴときて、次はやっぱりヒラスズキ。
このサーフ、この時間帯、この波。さすがにこの波でタチウオはいないだろう。当たればヒラ、間違いない。
そんなめくるめく思いが夜の闇にすっかり溶けた頃、待望のバイト!すかさず合わせてヒット!ファイッ!
・・・え?
いや、引いてるよね・・・うん、引くのよ・・・
でもなんか、ヌルーンって感じで・・・なんだろう・・・ワカメじゃないし・・・もっと重い・・・
昆布?
とか思ってたら
思わず
「イカかよ!」
と、人目(ないけど)も憚らず夜中に叫んでしまいました。
いや、このアオリ結構デカかったんだけどね・・・究極のコレジャナイ感・・・
ハマチ、タチウオときてまさかのアオリ。この果てしなき外道ロード、ついに魚類ですらなくなった
なんつーか、ヒラスズキへの道を踏み外しまくってる
こうして私は「外道」の本当の意味を知った
そもそもヒラスズキなんて狙わなければ、外道なんかじゃないわけで
心が折れ、就寝。最終日の朝に賭けることに。
そうして迎えた最終日、朝マヅメ。30分ほど寝坊し急いで向かうと、サーフ側には珍しく先行者2名。
と思ったら昨日のヒラメアングラーさんたち。挨拶して流れ込み側に入らせてもらう。
しばらくアップストリームにキャストするも反応なし。
まだ攻めてないのは下流側、サーフ側との接点・・・
サーフ側のアングラーさんに一声かけた後、ダウンストリームにキャストして流れ込みとサーフとの接点を狙う。
そのまま流れに逆らって、少し緩んだエリアを巻いてくると・・・ググンッ!!
来たっ!しかも重いっ!昨日のより断然重いっ!
コレだよコレ!この重量感!
この流れでタチウオはないし、アオリもない!
ようやく来たぜヒラスズキっ!
!?
鰓洗い・・・しない・・・ひたすら重いけど・・・あんま引かない・・・
これは・・・
近くまで寄ったところでライトを照らすと浮かび上がる、白い楕円形。
異変に気付き駆け寄るヒラメアングラー。
アングラー「ヒラメだっ!」
私「(イカに続いて)・・・(ヒラはヒラでも)・・・ヒラメか~(苦笑い)」
アングラー「しかもデカいっすねー!」
私「・・・ヒラスズキ釣れねー」
・・・成り立たない会話w
測ってみると68㎝。確かにデカい。だけど・・・だけど・・・
こんなのって・・・アリかよ・・・
嬉しくないかと聞かれれば、嬉しい。見るからに旨そうな寒ビラメだし、ヒラメ自己記録だし、そもそもこんなデカい魚、久しぶりだし。
だけど・・・素直に喜べなくなってしまった・・・
それもこれも・・・アイツのせいだっ!
ってことでアイツを狙ってしばらく続けるも、明るくなったら釣れる気がしなくなり、ヒラメをクーラーに入れたいこともあって早めに上がる。
上がってヒラメをクーラーに入れ、何の気なしに海を眺める。
・・・
あのテトラ、やっぱ気になる・・・
しまいかけたタックルを再び取り出し、流れ込みとは反対側のテトラ帯へ。端っこには潮目らしきものも見える。
そのテトラ帯のいちばん端っこのテトラに沿うようにバーティスを投げ、サラシを意識しながらタイミングを合わせゆっくり巻いてくる。
すると・・・
ガガンッ!!!
ウソのような展開にビックリしつつ、冷静に考える。
テトラまでの距離約7m、波高約1m、朝9時、テトラ際でヒット・・・
ハマチ?タチウオ?アオリ?
渾身の・・・
NO!(デカいハマチの可能性は少し考えたw)
・・・ヒラスズキ?
万感の思いを胸に、今こそ答えよう。全身全霊の・・・
YES!
つか、全部同じルアー&ほぼ同じ場所w
こうして、約4カ月に渡る私のヒラスズキ挑戦は終わった。
・・・終わるワケなかったw
完
Posted by コクウ at 22:02│Comments(0)